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張り切りすぎた人の心拍記録

  • 執筆者の写真: KOH Shimamura
    KOH Shimamura
  • 2019年5月15日
  • 読了時間: 3分

更新日:2019年5月16日

こちらは昨年のカムイの杜43kmに出走した43歳男性ランナーのGPSウォッチ記録です。

上から高度、ペース、心拍数、歩幅、ピッチのグラフになっています。

横軸は距離です。左端がスタート、右端がゴールです。


真ん中の赤い心拍数のグラフを見てみます。


左半分の前半では、登りで心拍数は160-170台まで上昇

下りでは130-140台に低下しています。

それに対して、コース後半(右半分)では全体的にグラフが平坦になって

波が低く、心拍数はほぼ150以下になってますね。どうしたんでしょうか。。。


前半は頑張って、後半は抑えて走った?

現象としてはそうですが、実際は意図してそうしたというわけではなく、

そうせざるを得なくなっちゃった、ということです。

要するにバテてしまったわけですね。


 

ペースとピッチのグラフを見てみると、

前半は一定ペースを心がけて、ピッチも160-170歩/分がほとんどです。


それでは後半は?

歯が折れた櫛のようにペースのグラフが欠けてますね。

ピッチは赤の100-120歩/分が非常に目立っているのがわかります。

赤の部分は要するに歩いてしまったところです。


前半の運動強度が高くなってしまったために、

後半は走れる脚が残っていなかったんですね。

あるいは、ハンガーノック気味になってしまったのかもしれません。


そんなに無理をしたとは思わず行けると思って気持ちよく走ったけど、

心拍数が160-170以上になると運動強度としてはかなり高めです。

この人の最大心拍数は180ぐらいなので、だいたいmaxの90%以上です。

43kmではなく、23kmなら同じペースでも走りきれたんでしょうけど、

この人にとっては負担が大きすぎたようです。


これを避けるためには、前半の運動強度を落とす=ペースを落として

心拍数が130-150程度を目安に走る必要があったのだと思われます。

次はそれを目安に頑張って欲しいですね。


 

「この人」なんて言ってますが、実はこの記録は私のものでした。


トレーニング不足にもかかわらず最初気持ちよく走るとこうなるというのは

わかっているのですが、懲りないんですねー


私はマラソンは3.5時間ぐらいの走力ですが、

カムイの杜43kmは5時間40分ぐらいでゴールです。

マラソンで4.5時間程度かかる人も、上手く走ると(バテずに走ると)

同じくらいのタイムでカムイ43kmを走りきれるみたいですよ。



最後まで気持ちよくバテずに走りきるためには、

戦略的にペース配分をうまくする必要があります。

ロードではキロ何分で直接ペース管理ができますが、

トレランではそうはいかないんですよね。登り下りで全然違いますから。


そこで役に立つのが心拍数です!

実際どの程度の心拍が良いの?というのは人によりけりなのですが、

たとえばロードで、

・無理せず抑えめのペースの時

・マラソンペースの時

ハーフマラソンペースの時

に、それぞれ自分の心拍数がどのくらいかを知っていると

それを目安にするとトレイルでもペース管理ができるわけです。


今回心拍計を使ってみる方はちょっと気にしてみると良いかもしれませんね。


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