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木質系フィラメントってどんなもの?Nature3D製wood 52%フィラメントW418を試してみた①

  • 執筆者の写真: KOH Shimamura
    KOH Shimamura
  • 2020年5月25日
  • 読了時間: 4分

更新日:2020年5月29日



木っぽい雰囲気があるプラスチック?

木材的な樹脂なのか、樹脂的な木材なのか。


3Dプリンター用のちょっと変わったフィラメントが世の中にはありますが、見た目がプラぽくないものがいくつかありますね。大理石っぽい、木材っぽい、金属っぽいなどなど。

多くのフィラメントで他素材を混ぜ込んであるようではありますが、手に入りやすいものはお気持ち程度で雰囲気を醸し出す程度のものが多そう。ちょっとお高いこともあり、なかなか手が出ずに日常的には安いPLA(最近はあんまり安くない。。。)を中心にプリントを楽しんでいるのが現状です。


そんな中で、圧倒的木質感を謳っている、使いやすげで少量購入も可能なフィラメントがキャンペーン中なのを見つけて使ってみました。



1780円/180gですから結構な高級フィラメントですが、小分けで買えるのでおサイフダメージは最小限。このたびはレビューすることと引き換えにフリーです(現在はキャンペーン終了 ※2020/5/26追記 ⇒ と思ったらそんなことありませんでした!販売ページに書いていなかっただけでこちらで現在も継続中です)。浮いた分で別フィラメントを買いましたが笑。


 

今回届いたのはスプール無しのリフィルのみ。

木質成分の粒子を感じられる見た目と手触りです。加えて言うと木質材料の香りもあります。木というイメージからスギとかヒバなんかの匂いを想像しますが、それ系ではなくてチョコレート感のある香ばしい感じです。色もそんな感じ。表面は線香のようにザラザラしていますが太さは均一で巻きもキレイに巻かれています。もちろん微妙な折れ癖が付いたりもありません。


これをスプールに装着します。スプールは販売元のNature3DさんがThingiverseで公開しているものを使用します。スプールは何も考えずにPLAで印刷してそのまま使用できました。サポートが不要な形に造形も工夫されています。

ここでちょっと落とし穴がありました。

スプールの軸内径が小さくてEnder-3の標準スプールホルダーに入りませんでした。流用できるようにホルダーを作らないといけないですね。仕方ないのでとりあえず適当なものに引っかけて使います。無水アルコールのボトルが手近にあったので、ボトルの首にスプールを乗っけると意外と良い感じです。エクストルーダーに入るまでの間にフィラメントの湾曲がちょっと強くなりましたが大丈夫そうです。結構粘って折れません。


 

さて、それでは実際エクストルーダーにフィラメントを装着してみます。


現在使用しているプリンターはCreality Ender-3ですが、エクストルーダー/ホットエンドを交換してダイレクトエクストルーダー仕様に改造済みです。改造パーツはTriangle Lab.製のBondtechエクストルーダークローン+V6ホットエンドクローンです。



性能的には満足しています。当初フィラメント詰まりに悩まされましたが、詰まった原因は私の取り扱いにありました。リトラクションの設定とクーリングファンの配線に問題があり、冷えてないフィラメントがヒートブレイク内でプラグ状に固まってしまい、これを引き込んでPTFEチューブ-ヒートブレイクで詰まらせていましたが、現在は問題なく稼働中です。


今回使用した木質系フィラメントW418ですが、木質成分が52%と樹脂成分よりも多いのですね。ですが、低温でも流動性が維持されており詰まりにくく、特殊な装備や設定なしに使用できるというのが売りのようです。ノズル径も日常使用の0.4mmで使用可能、ノズル材質についても特に言及は無いようです。充填されている混入物は木ですから硬度的にも真鍮を痛めるリスクは低そうです。


というわけで、全く装備を変えずにフィラメントだけ交換してみます。

直前は透明PETGを使用しており、ホットエンドを240℃に加熱して十分にPETGが溶けている状態で交換しています。


まずはエクストルーダー入り口のチューブです。



I.Dφ1.90mmのタイトなPTFEチューブに交換していたため、短い距離とは言え抵抗を心配していましたが大丈夫でした。わずかに擦れる感じはありますが、概ね問題なさそうです。改造前のボーデンエクストルーダーだと、タイトなチューブに交換しているともしかすると擦れが強いかもしれません。


webでは20cmほど手押しでパージすべしとのことでしたが、使用しているエクストルーダーだと手押しが難しかったため、普通にエクストルーダーを回して吐出させました。

透明樹脂から茶色のフィラメントに変化していきます。色艶が若干の排泄物感(失礼)を醸し出していますが、匂いは木です笑。写真の時点ではまだ光沢がありますが、おそらくPETGがまだ残っています。W418単体では光沢は無くかなりマットな質感です。


パージ後にホットエンドをクーリングして、次はいよいよ何かを印刷してみます。


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