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ディスクロードでキックスタンドが付かずに困っている人に朗報

  • 執筆者の写真: KOH Shimamura
    KOH Shimamura
  • 2020年5月18日
  • 読了時間: 6分

更新日:2020年5月26日


 

推奨印刷設定:

 PETG(外壁3層以上、インフィル >30%)

 サポート要


準備するもの(利用できるスタンド):

装着したバイク:

 Fuji JARI 52cm

 


ロードバイクにスタンド何それ超かっこ悪い!


という方もいるかもしれませんが、私にとっては通勤通学日常使用に欠かせないアイテムの一つです。ドロヨケとキックスタンドはあると無いとではやっぱり普段の取り回しやすさが断然違います。レース用フルカーボンバイクにスタンドを付けようとは思いませんけど、普段使いのアルミバイクは遠慮無く付けます。なんならリアキャリアも付けます。


ちょっと前であればロードバイクはキャリパーブレーキ一択でしたが、現在は悪コンディション時の安定性等々でディスクブレーキのバイクがどんどん増えているようです。キャリパーブレーキであれば、リアホイールのクイックリリースにとも締めするキックスタンドがわりと安定して不都合も出にくいので愛用していたのですが、ディスクロードではクイックリリースではなくスルーアクスルのホイールなので、これが使えないんですね。。。


それじゃ、フレーム固定のキックスタンドは?

こちらは安定性に不安があるうえにブレーキディスクやキャリパーと干渉したりでうまくいかなかったり、キャリパー角度がズレてブレーキに影響が出るのでダメだという。


webで調べる範囲では皆さん結構苦労されているようです。自転車屋さんにもめぼしい情報が無くて大変困った。。。


そんな中で、とあるセンタースタンドならイケることが多いぜ!みたいな情報をゲットして試してみました。軽量スピードを求めるレース用のガチバイクではおそらく付きませんが、今回付けるのは太タイヤのいわゆるアドベンチャーロードなので大丈夫そうです。

こちらを試してみたのですが、結論から言うと使えなくはないものの、そのままでは大変心許ないものでした。

センター一本締めのボルトでチェーンステーを上下から挟み込んでスタンドを固定するわけですが、その不安定さと言ったらかなりのものです。

スタンドのオン/オフはそれぞれそれなりの力のバネで固定されているのですが、そこから動かしたときの衝撃は結構な力です。スタンドを使うたびに取り付け角度がズレてしまいます。ズレないようにとキツく締めようにも、挟み込み面が直で金属なのでバイクのフレームを傷つけないように手加減せざるを得ません。じゃ、何か挟み込む?それもやってみましたが、挟んだだけ滑ってズレやすくなってしまいます。強い力で締めてもあまり改善しません。

だましだまし使ってみましたが、結局のところいつの間にかボルトが緩んでガタガタ言って外れそうになってしまい断念という結果に。



しばらく外して使ってみたものの、やっぱりキックスタンドの偉大さを思い知るわけです。


「固定さえしっかりできれば」ジオメトリ的には間違いなく使えそうなこのスタンドをどうにか使えるようにしよう。というコンセプトで固定方法を検討した結果、使えるアタッチメントができたのでご紹介します。これは結構使えるアイテムと思います。

 



使用したスタンドの座面は約60x30mmでチェーンステー下側からあてがうわけですが、座面が平面(いちおう気持ち程度のでこぼこがあるのがむしろ摩擦を減らしているという噂も)なので、スタンドを開け閉めするたびにボルトを軸に回転してしまいます。

外側からボルト二本締めならそんなに動かないのでしょうけど、そうなると横幅が広くなってクランクに当たって使えないのでしょうね。


スタンドが自転車に対して動かないように、チェーンステーに沿った溝のあるパーツを座面に嵌め込むことにしました。サイズさえフレームにフィットしていれば左右に振られることはありません。そのフィッティングをどうするのか?これはもうフレームに粘土を押し当てて型取りをしたり、ノギス測定とトライアンドエラーです。そんなに複雑な形ではないので、数回試作品を作って調整できました。

今回お試し期間でFusion360を使って作ってみました。幾何図形のパラメーターを数字で調整できるので、こういった物を作るのはいわゆるCADを使って作るのが楽そうです。


ですが、よほどの特殊形状フレームでなければ、Tinkercadでも微調整しつつ作成は十分可能のようです。記事の最後にTinkercadで作ったパーツのリンクを置いています。

今回は強度的にPLAだと割れそうなのでPETGを使いました。ある程度靱性のある樹脂のほうが良さそうです。


さて、実際に装着してみます。

ドロヨケ固定のボルトが邪魔だったので外してスタンドを装着。ドロヨケ固定はボルトなんかを使わずにタイラップで十分です。フレームにはいちおう保護用のテープを貼り付けていますが、まあ必須ではありません。

パーツはスタンドに対してズレないように縁を付けているので、恐らくはそのままでも利用に支障はありませんが、割れたりした際にもトラブルが少ないと思いますので念のためパーツをスタンドに接着剤で貼り付けています。


接着後にボルトを締めてスタンドを取り付けてみました。締めすぎて割れないように気をつけて。樹脂パーツが付いていると締めすぎても金属フレームよりも先にパーツが壊れるので、そういった意味でも安心です。

結果は大成功で、スタンドを開閉しても台座が全く回転しなくなりました!本当にびくともしません。これはいいぞ。今回のバイクはFuji JARI 52cmフレームで、同じバイクならそのまま使用できます。別バイクの場合は合うように微調整が必要でしょうが、そう難しい調整はおそらく不要と思います。要はスタンドが自転車に対して回らなければいいわけですから、溝がジャストフィットしている必要は無いわけです。


Fusion360で作成したパーツをTinkercadにインポートして、類似のパーツをTinkercadでトレースして作ってみましたので、ご興味あれば自分のバイクに合わせてそちらをいじってみてください。


パラメーター的には

・スタンド座面前方のチェーンステー間距離

・スタンド座面後方のチェーンステー間距離

・チェーンステー太さ


を測って、Tinkercadで溝の太さと角度を微調整すれば十分に実用に足る物ができると思います。手元に3Dプリンターが無い?プリントサービスを利用すれば小さなパーツなのでそれほどお金をかけずに作成できると思いますよ。試しに見積もってみたところ、ナイロン作成だと1500円前後で作れそうです。


センタースタンドの不安定さにがっかりゲンナリしている人は一度お試しを。




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